玄関の壁などに設置するキーフックを作成してみましょう!
前面の模様(透かし彫り)は、レーザーカッターを利用して薄い板を切断加工して制作します。

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今回制作する作品の紹介

制作する作品の完成状態を確認しましょう!
今回の作品は、金属製のフックやメタルタグも利用します。

レーザーカッターで制作したアンティーク調の木製キーフック。精密な植物モチーフの透かし彫りと、メタルフックを組み合わせた壁掛け収納。
  • レーザーカッターで制作したアンティーク調の木製キーフック。精密な植物モチーフの透かし彫りと、メタルフックを組み合わせた壁掛け収納。
  • 明るい玄関の白い壁に設置された、植物モチーフの透かし彫りが施されたアンティーク調の木製キーフック
  • キーフックのサイズ詳細。横幅244mm、縦120mm、厚み12mm。玄関先に設置しやすいコンパクトなサイズ感を示す寸法入り俯瞰写真。
  • 作品のパーツ構成。3mmのシナ合板による透かし彫り、9mmの桐の板、メタルタグ、メタルフックを重ねた、多層構造による立体感の解説。
  • キーフックの背面。3mmの合板で仕上げられ、四隅には壁に固定するための「押しピンの針が通る穴」が設計されている様子。
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展開図で構成をチェック!

この作品は1前面2中面3背面の3枚の板で構成されています。
前面の透かし彫りのデザインは、ネット上にある素材集(ストックフォト)を利用しています。


展開図01

展開図02

展開図03
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必要な工具や材料

1前面の緻密な透かし彫りは糸鋸で加工するのは難しいため、今回の制作にはレーザーカッターが欠かせません
その他の材料はホームセンターやネットショップで手軽に揃えることができます。
皆さまが制作する際は、ぜひお好みの木材やステインを選んで、自分だけの作品に仕上げてみてください

レーザーカッター 木材(3mm、10mmの板) 水性ステイン(チーク、オリーブ) 水性サンディングシーラー 水性ウレタンニス(艶消し) サンディングペーパー 木工用ボンド フック・押しピン メタルタグ
  1. レーザーカッター ..... レーザーの力で切断や彫刻をする加工機です。
  2. 木材 ..... 厚さ3mmのシナ合板、厚さ10mmの桐の板を利用します。
  3. 水性ステイン ..... 木材を着色する染料です。今回はチークとオリーブという2色を使用します。
  4. 水性サンディングシーラー ..... サンディングの前に塗布すると滑らかな平面に仕上げることができます。
  5. 水性ウレタンニス ..... 木材の表面を保護するニスです。
  6. サンディングペーパー ..... 紙やすりです。今回は120番、400番、1200番の3種類を利用します。
  7. 木工用ボンド ..... 木材と木材を接合する際に利用するボンドです。
  8. ピンフック・プッシュピン ..... キーを掛けるフックと、作品を壁に固定するためのピンです。
  9. メタルタグ ..... メタル製の刻印タグです。
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制作の流れ

制作を開始する前に、全体の流れを確認しましょう。

3Dモデルを確認 3Dモデルを確認 DXFファイルをエクスポート DXFファイルをエクスポート 1前面の板を長方形にカット ➊前面の板を長方形にカット 1前面にステインやニスを塗布 ➊前面にステインやニスを塗布 1前面の板を透かし彫り ➊前面の板を透かし彫り 2中面、3背面の板をカット ➋中面、➌背面の板をカット 2枚の板を接合して仕上げ処理 2枚の板を接合して仕上げ処理 1前面を接合 ➊前面を接合 1前面を接合して金具を取り付け完成 ➊前面を接合して金具を取り付け完成
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CADデータを確認する

それでは解説動画を視聴して、作品の形状を確認してください 。受講生の方は3Dデータをダウンロードし、加工用のDXFファイルを出力してみましょう
3DCADの習得や、本作品をアレンジして販売したい方は、ぜひe-GrooveのCAD講座の受講をご検討ください

※再生ボタンを押すと音声が再生され、動画は全画面表示に切り替わります。

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➊前面の板を作成する

➊前面から制作を開始!
それでは、1前面から制作を開始しましょう!

1前面はステインやニスで表面を仕上げます。 しかし、複雑な透かし彫りを施した後は塗装が難しくなるため、今回は先に塗布を行い、その後にレーザーカットする手順で進めます。

前面の大きさの長方形を切り出す

レーザーカッターに板をセットしたら、初期設定(ヘッド調整や板のサイズ登録)を行います。
レーザーカッターに板をセットしたら、初期設定(ヘッド調整や板のサイズ登録)を行います。
レーザー加工ソフトを起動し、3DCAD「Fusion」から書き出したDXFファイルを開きます。
レーザー加工ソフトを起動し、3DCAD「Fusion」から書き出したDXFファイルを開きます
この段階では透かし彫りは行わないため、外枠の長方形のみをカットするよう設定を行いましょう。
カットすることができました。
このようにカットすることができました。

仕上げ処理を行う

切り出された板に着色します。今回は、水性ステインの「チーク」を塗布してみます。
木材の表面の粗さが気になる場合は、#400番程度の紙やすりでサンディングしてからステインを塗布してください。

before:水性ステインの「チーク」を塗布 after:水性ステインの「チーク」を塗布

ステインがしっかり乾いたら、木の表面を滑らかにしますので、サンディングシーラーを塗布します。
サンディングシーラーがしっかり乾いたら、#1200程度の細かい紙やすりで軽く研磨してください。写真では分かりにくいのですが、驚くほど木材の表面が滑らかになると思います。

before:サンディングシーラーを塗布 after:サンディングシーラーを塗布

研磨した際に出た木粉を綺麗に拭き取ったら、水性ウレタンニスを塗布しましょう
これで木材の表面がしっかり保護され耐久性も増し、美しい艶が出ます。

before:水性ウレタンニスを塗布 after:水性ウレタンニスを塗布

透かし彫りをレーザーカットする

ニスがしっかり乾いたら、いよいよレーザーカッターで透かし彫りを行います
複雑な模様なので18分程度かかりましたが、無事カットが終了しました。かなり細い部分もあるので、慎重に取り出しましょう。これで❶前面は完成です!

before:レーザーカッターで透かし彫り after:レーザーカッターで透かし彫り
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➋中面、➌背面の板を作成する

➋中面、➌背面の板を作成
2中面3背面はシンプルな形状なので、板を切り出してから着色などの仕上げ処理を行いたいと思います。

➋中面と➌背面の板を切り出して接合する

レーザーカッターに板をセットしたら、初期設定(ヘッド調整や板のサイズ登録)を行います。
桐の板をレーザーカッターにセットしたら、2中面を切り出します。
つづけて、3背面の板も切り出します。

2中面と3背面を木工用ボンドで接合します。レーザーカッターでカットした場合は、2枚の板がピタリと一致するはずです。

before:➋中面と➌背面を木工用ボンドで接合 after:➋中面と➌背面を木工用ボンドで接合

2時間ほど置いて板が完全に接着したことを確認したら、サンディング(やすり掛け)に入ります。 角を丁寧に磨いて丸みを持たせることで、手馴染みが格段に良くなり、洗練された仕上がりになります。

before:サンディング(やすり掛け) after:サンディング(やすり掛け)

仕上げ処理を行う

サンディングが完了し、表面の木粉をきれいに拭き取ったら、水性ステイン(オリーブ)を全面に塗布します
もし色の付き方が薄いと感じた場合は、少し乾燥させてから2度、3度と塗り重ねることで、深みのある色合いに仕上がります。

before:水性ステイン(オリーブ)を全面に塗布 after:水性ステイン(オリーブ)を全面に塗布

ステインがしっかり乾いたら、水性ウレタンニスを全面に塗布しましょう
塗布する前に、表面の粗さが気になるときは、サンディングシーラーを塗布して、乾燥後にヤスリ掛けしてからニスを塗布してみてください。
これで2中面3背面は完成です。

水性ウレタンニスを全面に塗布
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❶前面を接合する

➋中面と➌背面に➊前面を接合
接合した2中面3背面に、1前面を接合してみます。

1前面のような複雑な形状の板には木工用ボンドを塗布しにくいので、今回は、2中面に水性ウレタンニスを再度塗布し、ニスが乾燥する前に1前面を重ねて接着させることにします。
つまり、ニスによって接着させる、という方法になります。

before:中面に水性ウレタンニスを塗布し、➊前面を重ねて接着 after:中面に水性ウレタンニスを塗布し、➊前面を重ねて接着

1前面の板が浮き上がらないように、重しとなるもの(板など)を上に載せて接着させると良いでしょう。


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フックとタグを取り付けて完成!

木材の加工がすべて完了したら、最後に金属製のフックメタルタグを取り付けて完成させます。
取付方法は製品により異なりますが、今回はプラスのドライバーで固定できる製品を利用します。

金属製のフックやメタルタグを取り付けて完成

2中面の板の下側にある穴が、フックの取り付け位置です。
プラスのドライバーで、取り付け位置に取り付けます

before:フックの取り付け after:フックの取り付け

メタルタグの取り付け位置は自由ですので、全体のバランスをみて、ちょうどよいと思う位置にプラスのドライバーで取り付けます。

before:メタルタグの取り付け after:メタルタグの取り付け

これで「キーフック」の完成です!お疲れさまでした。
自分で手間をかけて仕上げた作品は、既製品にはない独特の風合いと愛着を感じさせてくれるはずです。 さっそく玄関の壁に設置して、日々の暮らしの中でその質感を楽しんでみてください。

自宅の好きな場所にピンフック設置できます。
自宅の好きな場所にピンフックで設置
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